私たちの生活になくてはならない存在である自動車。乗っている時は本当に便利で頼りになる存在ですが、いざ処分しようとなると困ってしまいますよね・・。手間とお金がかかるというイメージを皆さん持たれていますし、なかなか気乗りせず重い腰が上がらないという方は多いのではないでしょうか?
しかし、実は自動車の処分は「やり方によっては」想像以上に簡単にできるものであり、なおかつ動かなくなってしまった不動車などでもお金をもらいながら処分が可能です。
そこでこの記事では、「自動車の処分」にスポットを当てて、お話を進めていこうと思います。自動車の処分方法の種類から自分で処分する際の手順と書類、さらにはお金をもらいながら処分を行う「買取」についての情報も合わせてご紹介していますので、自動車の処分に困っている方は必見ですよ。
自動車の処分方法に困る方は多い
冒頭でもお伝えしたように、自動車の処分に困っている方は非常に多いです。人生で何度も経験するものでもないですし、誰でも情報を知っているわけではありませんので、どうしても「面倒さ」を感じてしまう類のものですよね。
しかも、処分する際にお金もかかってしまうというイメージを持たれているためか、余計に処分に気乗りしない方が増えてしまっている印象です。
処分方法は主に3パターン
そこでまず皆さんには、「車の処分方法」に関する正しい知識をお持ちになっていただきたいのですが、実は車の処分方法には3パターンが存在しています。それが以下の通りです。
- 自分で処分
- ディーラー・販売業車に依頼する
- 買取業者に依頼する
それぞれの処分方法の特徴やメリット・デメリットについて、順番に確認していきましょう。
自分で処分
まずは自分で処分する方法からご紹介していきますが、先に言っておくとこの方法はおすすめできません。時間とお金ばかりかかってしまうため、他者の力を借りた方が圧倒的に効率的で合理的だからです。
自分で処分する場合の手続きや書類については後述しますが、解体業車を選定したり陸運局に提出する書類を用意したりと、やることが非常に多いのがデメリット。もちろん、解体業者に依頼するための費用や、そこまで車を運ぶためのレッカー代も全て自分持ちですから、とにかく手間とお金がかかることを頭に入れておきましょう。
また、車検が1ヶ月以上残っている車を処分する場合、自動車税の還付金も受け取れるのですが、これらの事務処理も自分で調べて行わなければいけないので、こういった点もネックとしてあげられます。
ディーラー・販売業車に依頼する
続いて紹介する自動車の処分方法が、「ディーラー・販売業車に依頼する」という方法です。特に自分がその自動車を購入したディーラー・業者に処分を依頼するケースが多く、信用できる相手に任せられるのがメリットですよね。
また、自分で処分するよりも圧倒的に手間がかからないので、自動車の処分においてはこの方法が最もベーシックな方法だと言えるでしょう。
一方で、ディーラーでも販売業者でもそうですが、処分する車に自動車としての価値がないならば、当然下取りに出したり売却することで現金を受け取ることは不可能です。むしろ処分するためにお金を支払わなければいけないので、「手間はかからないがお金はかかる」というのがこの方法の簡潔な説明になります。
買取業者に依頼する
最後に紹介するのが「買取業者に依頼する」という処分方法になります。『自分の車はもう動かないんだけど、買取なんて無理でしょ?』と思われるかもしれませんが、そんなことはありません。
むしろ、「廃車・不動車」を専門として扱う業者もあるくらいであり、基本的には動かなかったり事故車だったりと、「どんな車もお金になる」と考えてください。実際、「0円以上保証」ということを標榜している業者もあるくらいなので、見通しは全然明るいですよ。
さて、この買取業者に依頼することによるメリットは、たった今説明したように「お金がもらえる可能性がある」ということです。もちろん、驚くほど多くのお金をもらえるわけではありませんが、自分で処分したりディーラーに依頼するとなると、少なくない処分費用がかかってきますから、逆にお金をもらえる可能性があるならそれだけで御の字ではないでしょうか?
また、煩雑な廃車手続きも全て業者側で代行してくれるので、「手間もお金もかからない、むしろ得をする可能性もある」というのが素晴らしいです。したがって、最もおすすめな処分方法となっていますよ。
一方で、信頼できる業者に依頼をしなければ、面倒なトラブルに巻き込まれてしまう可能性もありますから、この点については注意しなければいけません。この買取業者を利用する方法については、次の章で詳しく解説をしています。
自動車の永久抹消登録手続きの必要書類と手順
さて、まずは自動車の処分方法3つについて、簡単に特徴やメリット・デメリットをご紹介してきました。基本的には皆さんディーラー持ち込みを検討していたと思いますが、買取業者を利用することで得をしながら処分できますから、気になる方は次の章をチェックしてみてください。
一方で、「自分で処分する方法」について詳しく知りたいという方もいらっしゃると思うので、この章の最後に「自動車の永久抹消登録手続き」の必要書類と手順について扱っていきます。
さて、まず気になるのが「自動車の永久抹消登録手続き」についてだと思いますが、これはいわゆる「廃車の手続き」だと思ってください。各自動車は役所関連の事務的な登録がされているので、その登録を永久に抹消し、「もうこの自動車は自動車ではなくなります」ということをする手続き、それが「自動車の永久抹消登録手続き」です。
必要なもの・書類
では、まずこの手続きの必要なものや書類について確認していきましょう。具体的に列挙すると、以下のようになります。
- 車検証
- ナンバープレート
- 印鑑証明書
- 実印
- 申請書 OCR申請書第3号様式の3
- 移動報告番号と解体報告日
- 口座情報
ご覧のように、必要となるモノや書類は意外と多く、市役所に出向く必要がある書類も存在しており、面倒さを感じてしまう方が多いのではないでしょうか?
なお、最後の口座情報についてですが、こちらは自動車税の還付に必要な情報となっています。自動車を処分する際にネックなのが車検の残り期間だと思いますが、これが1ヶ月以上残っている場合、なおかつ軽自動車でない場合に限り、自動車重量税が還付されるのです。
それを受け取る口座情報が必要になるので、忘れずに用意しておきましょう。
手順
次に自分で処分する場合の手順について解説していきますが、基本的には以下の2つの流れに沿って廃車の手続きを行う運びとなります。
- 自動車を解体する
- 運輸局で手続きを行う
それぞれ異なる場所で行う必要があるので、順番に解説をしていきます。
自動車を解体する
まずは自動車の解体からですが、自動車を自分で処分するには「自分で解体を行う必要がある」という点は、意外と知られていない事実です。『手続きだけすればあとは国でやってくれるんでしょ?』と思われている方が多いですが、決してそんなことはありませんのでご注意を。
そして、この解体が面倒なのが、「無許可で行ってはいけない」という点です。これは「自動車リサイクル法」という法律で定められており、これに違反すると1年以下の懲役、もしくは50万円以下の罰金が課される仕組みとなっています。
まあ、自動車の解体を自分で無許可で行うことは、ほとんどの方にとって物理的に不可能なことですから、どのみち業者に依頼することにはなるのですが、「無許可で運営している業者に解体をさせる」ことも当然違法行為なので、業者選定には注意を払いましょう。解体に遠方の業者を利用するわけにはいきませんから、地元で探すしかないのがやや面倒ですが、こればっかりは仕方ありません。
この解体場でナンバープレートが外されるので、この時点でその自動車は公道を走ることができなくなります。なお、自分でナンバープレートを外すことは違法行為なので、この点は注意をしてください。
そして、解体が無事に終わると、「移動報告番号と解体報告日」この2つの情報を業者から掲示されます。この情報は次の運輸局での廃車手続きに利用するので、覚えておきましょう。
運輸局で手続きを行う
解体業者による解体作業が終わったら、運輸局へと足を運んで、「自動車の永久抹消登録手続き」を行っていきましょう。各自治体により最寄りの運輸局をあらかじめ調べておくのを忘れずに。
運輸局でまずすべきことは、ナンバープレートの返却です。解体完了後に解体業者からナンバープレートを受け取るので、これを返却する必要があります。
その後、「申請書 OCR申請書第3号様式の3・手数料納付書」に必要情報を記入し、必要書類を完成させます。また、廃車にする自動車の車検が1ヶ月以上残っている場合は、「自動車重量税還付申請書」を記入しなければいけないので、これも忘れずに。この際に、振込先の口座情報が必要になります。
そして最後に、申請窓口に必要書類を提出すれば、これで手続き完了。文字にするとあっという間ですが、実際にやってみると結構時間もかかりますし、手間もかかります。また、運輸局は平日しか開庁しておらず、普通に働いていたら足を運ぶことすらできないため、自分で自動車の処分を行うのは現実的に不可能なケースも少なくありません。
したがって、自動車を手放す時には、やはり買取業者を利用すべきです。次の章で買取業者をおすすめする理由について徹底的に解説しているので、目を通しておきましょう。
自動車を手放す時は処分よりも「買取」がおすすめ!
さて、ではここからは、自動車を処分する上で最もおすすめ度が高い「買取業者の利用」という処分方法にスポットを当てて徹底的に解説をしていきます。
処分には手間とお金がかかる・・
先述の通り、買取業者を利用せずに処分しようとすると、「手間とお金」がかかってきます。特に自分で処分をする場合は両方がかかってきてしまうので、
『どうして車を手放すのに手間とお金をかけなくちゃいけないんだよ』
と思われる方は多いはずです。少なくとも良い気分はしないのは確かですよね。
煩雑な事務手続きが面倒
手間の面で見てみると、自分で処分をする場合には、
- 地元の解体業者の選定と解体作業の実施
- 平日日中に運輸局に足を運ぶ
- 各種書類を揃えて提出
このような手間がかかってきてしまいます。特に「解体業者関係」が面倒で、地元のある程度信頼できる「ヤード」と呼ばれる解体業を営む業者を選定し、そこで解体作業を実施するのが手間です。自動車の処分は人生で何度もあるものでもないですから、解体業者と言われてもピンとこないですから、見つけるのにも一苦労というのが本音でしょう。
また、平日日中に足に運輸局に出向かなければいけないので、ここで時間的制約を受けてしまうのも痛いです。総じて「手間ばかりかかる」という印象を持たれると思います。
数万円の出費も痛い
また、これはディーラーに依頼しても、自分で処分をしても同じですが、「数万円」の出費を必要とするのも、買取と比較したデメリットだと言えます。自分で処分するにしろ、ディーラーに依頼するにしろ、結局のところは解体作業は避けて通れないので、この費用が100%かかってきてしまうのですね。
これに加え、例えば処分したい車が「不動車」の場合、事態はさらに厄介になります。まずは不動車そのものの定義からお話ししていきますが、以下の不動車を意味する4つのパターンについてご覧ください。
- 事故や故障で動かない
- 自然災害で動かない
- 車検が切れている
- 長期間乗る人がいない
ご覧のように、事故や故障、災害の影響で物理的に動かない、あるいは車検が切れていたり長期間に渡って乗る人が存在しない車のことを「不動車」と一般的に呼んでいます。
そしてこの不動車を自分で処分しようとする場合、解体業車の元まで車を移動させる手段が存在しないため、ここでレッカーサービスなどを利用することになり、さらに出費がかさんでしまうのです。
このように、自分の手で車を処分しようとすると、思わぬ出費がかかってしまう可能性が高いですが、買取業者の場合はどうなのでしょうか?
買取は手間と費用がグッと減らせる!
では続いて、車の買取業者を利用する場合についても見ていきましょう。自分の手で処分、あるいはディーラーに処分してもらうと、手間とお金がかかってしあうことをお話ししてきていますが、買取業者は本当にメリットだらけなので、要チェックです。
面倒な手続きは業者に一任!
まずは「手間」についてですが、基本的には「こちら側ですることは何もない」という認識を持ってもらえれば問題ありません。
以下で、買取業者を利用する場合の、一般的な流れをフローチャートで示します。
- 無料査定(フォーム・電話)
- 成約
- 必要書類を記入
- 引き渡し
こちらが買取業者を利用する場合の一連の流れですが、こちら側ですることはフォームの記入と電話での査定、そして必要書類の記入の3つだけです。しかも、自分で処分する場合のように、必要書類を自分で調べ、用意する必要はなく、業者側に案内されるものを指示に従って記入するだけ。唯一「印鑑証明書」だけは用意しなければいけないのですが、これについては仕方ありませんね。
あとは書類記入後、業者側が引き渡しの場まで出向いてくれるので、そこで車を渡すだけ。極端なことを言えば、「家から出ずに処分できる」のですから、手間をかけたくない人にとっては魅力的に映ることは間違いありません。
実際、自分で処分する場合の、
- 地元の解体業者の選定と解体作業の実施
- 平日日中に運輸局に足を運ぶ
- 各種書類を揃えて提出
この流れと比べると、圧倒的に買取業者を利用した方が楽チンであることに疑いはありませんよね。
むしろお金がもらえるかも!?
次に金銭面についてですが、「買取」と名のつく通り、出費ではなく「収入」が入ってくると考えて問題ありません。もちろん車の種類や年式、状態にもよる部分はありますが、基本的には「損はしない」というのが買取業者利用の合言葉ですから、出費を伴う自分で処分、あるいはディーラーに依頼する方法とは一線を画します。
では具体的にどの程度の金額をもらえるのかですが、これはケースバイケースなのでなんとも言えないものの、あくまで一例として「廃車王」という廃車専門の買取を行っているサービスの買取実績をご覧ください。
車種 | 年式 | 買取金額 |
---|---|---|
トヨタ カローラ | 2002年 | 95,330円 |
日産 エルグランド | 2002年 | 82,560円 |
トヨタ マークIIクオリス | 1998年 | 63,700円 |
日産 ノート | 2006年 | 62,870円 |
日産 ブルーバードシルフィ | 2004年 | 60,140円 |
トヨタ タウンエースバン | 2000年 | 35,000円 |
ご覧のように、2000年代初頭の年式の車にも関わらず、10万円前後で取引されている例もあるくらいです。これを安いと感じるか、それとも高いと感じるかは人それぞれですが、少なくとも「出費を伴うよりは確実に良い」と言えるのは間違いありません。
かたや解体業者にお金を支払って解体をしてもらい、かたや無料引き取りでお金までもらえちゃうわけですから、当然買取業者を選んだ方が良いですよね。
余談ですが、「どのような車種が高くなりやすいのか」という疑問は皆さん抱かれると思うのですが、処分後の車は基本的にスクラップにされて鉄として取引がされるような流れになります。
したがって、単純に車体の表面積が大きい方が高値になりやすく、実際上記表を見てみても、日産の大型車種である2002年のエルグランドは、2コンパクトカーである2006年のノートよりも高値で取引されてますよね。
逆に言えば、軽自動車など小型の車はそこまでの高値を期待できないことになってしまうものの、それでも出費を伴うよりは断然良いでしょう。
買取業者のデメリットは?
さて、ここまでのお話で、買取業者を利用することのメリットについてお話ししてきましたが、「うまい話には裏がある」ではないですが、ここまで至れり尽くせりだと逆に疑いたくなるのが人情ってものだと思います。
なのでここでハッキリと、買取業者を利用するデメリットについてお話しさせていただきますね。詳細は以下のまとめをご覧ください。
- 損をする可能性がある
- 中古車としての価値があるのに、廃車として買取されてしまうと損をする。
- トラブルに発展する可能性がある
- 悪質な業者に引っかかると、思わぬトラブルに巻き込まれるかも。
- 業者によって手数料が大きく変わる
- 解体・手続き代行・・、各種手数料の金額が大きく変わる。
買取業者を利用する際に懸念されるデメリットは、以上の通りです。まず「損をする可能性がある」という点についてですが、ここで言及している買取業者とは「廃車・不動車系」の業者になります。
これらの業者は、基本的に「車を資源として見ている」ので、買取価格も鉄の相場に依存する部分があるので、メーカーや車種は思っているよりも価格に反映されない部分があります。
したがって、「まだ中古としての価値がある」車を、廃車専門の業者に流してしまうと、市場価値よりも大幅に低い価格で買い取られてしまうことにもなりかねないので、ここを懸念する場合には一度中古車買取業者の見積もりを取ってみるのも良いでしょう。
また、下2つのデメリットについてですが、これらのデメリットは「業者選び」で上手に回避することが可能。
優良的な業者を選択することで、無用なトラブルや無駄な出費を抑えながら、賢くお手軽に車を処分することができますから、買取業者を利用したいなら業者選びの段階から注意を払うようにしましょうね。
動かなくなった「不動車」でも買取可能!
また、一点覚えておいて欲しいのが、不動車でも買取してもらうことが可能だということです。『動かなくなった車に価値なんてないでしょ?』と思う方が大半ですが、決してそんなことはありません。
実際、先述の廃車王では「0円以上保証」を実施しているので、車としての価値を失っていたとしても買取を行ってくれる可能性大ですから、とりあえずの精神で買取業者にアポを取ってみるのも悪くないでしょう。
積極的に買取を利用しよう
つまるところ、買取業者側は「車を車として見ていない」ので、動くかどうかはあまり関係がないんですね。鉄や資源としての価値を重く見ているのですから、動こうが動くまいが買取を行ってくれると考えれば、特に不自然に感じることはないでしょう。
したがって、皆さんがどのような車を所有していて、処分したいと考えていたとしても、買取業者側はいつでもウェルカムだということ。私たち側は本来なら出費を伴うところを多少なりとも対価を得ることができて、業者側は資源を得ることができる。
まさにWin-Winな取引、それが車の処分に業者を利用することの本質ですから、ぜひ積極的に買取を利用してみてくださいね。
まとめ
というわけでこの記事では、車の処分方法について3つのものをご紹介してきました。結論としては、買取業者の利用が最もベターであり、手間とお金を考えるなら迷わず利用すべきだというお話です。
逆に、自分で処分したり、ディーラーに依頼するとなると、何らかのデメリットが目立ってしまうので、あまり推奨はできません。処分後に保険の解約、乗り換えなどの作業も待っているので、買取業者を利用して、賢くお手持ちの車を処分してあげましょう。
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